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2005年08月26日

漫画感想: リトル・フォレスト (2)

リトル・フォレスト (2)

リトル・フォレスト (2)

  • 作者:五十嵐大介
  • 出版社:講談社
  • 好み:★★★★★(★2つが普通)
木を切り、石を取り除いて畑を作り、耕し、豊作を喜び、不作に泣き、子を育て、伝え、失敗しては成功し、少しずつ少しずつ暮らしやすくしていく。 農村の暮らしはそんなふうに続いてきたんだろうなぁ。 そんな積み重ね、人の営みの地層の重さに目頭が熱くなった。

小森という山間の農村で、主人公いち子が畑で野菜を作り、野草を採集し、料理を作る。「リトル・フォレスト」はそんな漫画だ。作者自身がまさにそんな生活をしているらしく、半分エッセイ漫画のようでもある。
一方、都会で挫折し故郷に逃げ帰ってきたいち子が雪深い山村の自給自足生活を通して成長していく物語、という側面もあり、その物語の中に僕は冒頭に書いたような重みを感じた。

そのような味わい深さもこの漫画の大きな魅力なのだが、実は、それよりも何よりも毎回出てくる料理が本当に美味そうでよだれがダラダラ出てくる。
自分達で作り自分達で食べる。その小さなサイクルに憧れを感じる。

投稿者 sike : 2005年08月26日 02:31

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